「スノーボード」に関する特許を検索する

2022年、冬の北京オリンピックの開催中には、日本人の活躍に一喜一憂しました。
選手の活躍はもとより、選手を支える各種道具に目を向けるとテクノロジーに触れることができます。

今回のスノーボード競技を見ていると、米国の「BURTON」ブランドの板が多く見られますが、日本の「YONEX」ブランドの板の存在が目に留まりました。
具体的には、男子金メダリストの平野歩夢選手は「BURTON」を使っていましたが、女子銅メダリストの冨田せな選手は「YONEX」を使っていました。

「YONEX」はテニスやバドミントンのラケットで培ってきたカーボングラファイト技術を使って、スノーボード分野に参入したそうです。現在主流のスノーボードは天然木を使っているため品質にバラツキがあるのに対して、均一で高品質な反発力を生み出すカーボン製である点が特徴だそうです。

まさに、自社のコア技術を中核に新たな市場に参入していった事例であると思いました。

スノーボード関連の特許について検索してみました。スノーボードのFIは「A63C5/00@C」でした。J-PlatPatで検索してみると、

[A63C5/00@C/FI] → 588件

[ヨネックス/AP]*[A63C5/00@C/FI] → 5件

[バートン/AP]*[A63C5/00@C/FI] → 51件

特許の出願件数からすると、この2社には大きな差があるように思われますが、バートン社はボードに限らず、バインディング金具に関する特許も多く出願しています。

ヨネックス社の近年のスノーボードに関する出願としては以下の2件が見られました。

特開2018-110768 スノーボード用コア形成体、スノーボード、バインディング用部品及び構造体
特開2017-127375 スノーボード

2件共にカーボン素材を生かした技術内容になっていました。

日本が強いと言われている「カーボングラファイト技術」の今後の活躍を見守りたいですね。